【冬期講習】中3はコマ数、中1中2は受講率—学年別の壁を越えるカギ

冬期講習の面談シーズンが近づくと、保護者にどう提案しようかと考え始める先生方も多いのではないでしょうか。
「中3生には、入試直前のこの時期だからこそ、できるだけ多く演習を積ませたい」
「中1・中2生にも、できれば全員に冬期講習を受けてもらいたい」
ところが、いざ面談で提案しようとすると、この2つの思いはそれぞれ別の形でつまずくことがあります。
中3生については、「もっと通わせたい」と思っていても、講師の手が足りずコマ数を増やせない、ということが起こりがちです。
中1・中2生については、夏期講習は全員が受けてくれたのに、冬期講習になると「今回は見送ろうか」と言われてしまう、というケースも少なくありません。
同じ「生徒のためにできることをしたい」という気持ちから出発しているのに、中3生と中1・中2生とでは、直面する壁がまったく違って見えます。
実はこの2つ、原因をたどると同じところに行き着きます。
本記事では、冬期講習における学年ごとの課題を確認したうえで、その解決につながる「共通のカギ」とそれがもたらす3つの効果をご紹介します。
中3生の壁:「もっと通わせたいのに、増やせない」
中3生については、冬期講習の受講そのものに困っている塾は多くありません。
受験が目前に迫っている以上、「冬期講習を受けさせるかどうか」で迷う保護者は少なく、むしろ「できるだけ多くコマを取らせたい」と、こちらから思うことのほうが多いはずです。
問題は、その思いを、そのままコマ数の提案に反映しきれないことです。
従来型の個別指導では、講師1人が同時に見られる生徒は1対2〜3が一般的です。コマ数を増やそうとすれば、その分だけ講師も増やさなければなりません。
ところが冬期講習は年末年始をまたぐ時期でもあり、講師のシフトを追加で確保すること自体が難しいのが実情です。ワンオペに近い体制の塾であればなおさら、見られる生徒の数には限りがあります。
結果として、「本当はもっと多くのコマを提案したいのに、現実的にそこまで見きれない」ということが起こりがちです。
これは先生の指導力の問題ではありません。1人で同時に見られる生徒の数にはどうしても限りがある、という現状なのです。
中1・中2生の壁:「夏は受けたのに、冬は受けない」
一方、中1・中2生の課題はまったく別のところにあります。
ここでは講師の手が足りているかどうかより先に、「そもそも冬期講習を受けてもらえるかどうか」という壁があります。
実際によくあるのが、夏期講習では全員が受講してくれていたはずなのに、冬期講習になると同じようにはいかない、というケースです。
この違いの背景には、いくつかの事情が重なっていそうです。
夏休みは期間が長く「講習を受けるのが当たり前」という空気があるのに対し、冬休みは短く、年末年始の予定もあるため「今回は見送ろうか」という判断が生まれやすくなります。
また、中3生のように「受験だから必ず必要」という強い理由がないぶん、「受けて何が変わるのか」がはっきりしないと、申し込みにはなかなか踏み切ってもらえません。
つまりここで足りていないのは講師の数ではなく、「この冬、うちの子は何が変わるのか」を、どれだけ具体的に伝えられているか、なのかもしれません。
2つの壁は、実は同じところから生まれている

中3生の「コマ数が増やせない」と、中1・中2生の「受けてもらえない」。一見するとまったく別の悩みに見えますが、たどっていくと共通する原因があります。
それは、講師1人が同時に見られる生徒の人数には、どうしても限りがあることです。
中3生のコマ数の話で言えば、この限度が、そのままコマ数を左右しています。1人で見られる人数が増えれば、それだけ多くの生徒を受け入れられるようになります。
中1・中2生の受講の話も、実は同じところが影響しています。
